【今治のお仏壇屋さんのコラム ~本連念珠について 宗派ごとのお念珠あれこれ~】
2018-05-03
こんにちは、田中仏光堂です。
一般の方になじみが深いお仏具の一つに「お念珠」がございます。
ご葬儀やご法事に参列される際に持たれますよね。
そんなお念珠にもいろいろと種類があることをご存知でしょうか??
今回は当店でもお尋ねされる機会の多い「お念珠・数珠」についてお送りいたします。
【1】 本連念珠について
念珠(ねんじゅ、数珠ともいいます)についての基本的なご説明は、
以前こちらのコラムで書かせていただきました。
http://www.bukkodo.jp/blog/21637
今回は本連念珠とよばれる宗派ごとにわかれている
専門的な念珠にスポットを当てて、お送りしたいと思います。
本連念珠はご宗派ごとに形が異なっています。
ここでは、今治、西条地域で多いご宗派に絞ってご説明させていただきます。
真言宗
真言宗の本連念珠です。
108個の主玉が基本とされ、2個の親玉、4個の天玉を加えて構成されています。
親玉の両側には10個ずつの弟子珠が加えられ、弟子珠の先には露珠がつけられています。
浄土宗
一般の方が使用する浄土宗のお念珠は、
浄土宗の念珠は独特の2つの輪が重なった形をしています。
お念珠本体からは房を垂れずに、金属でできた輪っかを入れ、輪っかから房が垂れています。
浄土真宗
浄土真宗 女性用
浄土真宗 男性用
浄土真宗では、念珠の珠数や形状にあまりこだわりがありませんが、
男性用は片手念珠を使用することが多く、房の形は紐房を多く使われます。
女性用は、弟子珠が表側に集められ、裏側に蓮如結びと言われる浄土真宗独特の結びが入った数珠を使われます。
曹洞宗
108個の主玉が基本とされ、1個の親玉、1個の向珠、4個の天玉で構成されています。
金属の輪っかが数珠の間に入っているのが大きな特徴です。
臨済宗
基本的には曹洞宗の念珠と同じような形をしておりますが、
曹洞宗の念珠と異なり、輪っかがついていません。
日蓮宗
108個の主玉と2個の親玉、4個の天玉で構成されています。
真言宗の念珠が4つの房を持つのに対し、日蓮宗の念珠は数取(かずとり)と
呼ばれる5つ目の房が付いているのが特徴です。
いかがでしたでしょうか?
一口に念珠といっても、宗派によって多様な種類があります。
本連念珠をご検討されている方にご参考にして頂ければ幸いです。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねくださいませ。
お問合せはこちらから http://www.bukkodo.jp/contact